依存症
「やめたいのにやめられない」「これがないと落ち着かない」──そんな状態が続いているとしたら、それは依存症のサインかもしれません。依存症は、単に「意思が弱い」ことが原因ではなく、こころと脳の病気とされています。アルコールや薬、ギャンブルだけでなく、最近ではスマートフォンやネット、性行動など、対象は多岐にわたります。
当院では、依存症の背景にある「こころの空白」や「つらさ」に丁寧に向き合い、患者さんのペースに合わせた対応を大切にしています。
依存症の種類について
依存症にはさまざまな種類があります。以下は、当院でよくご相談いただくものです。
| 種類 | 内容の一例 |
|---|---|
| アルコール依存症 | 飲酒量がコントロールできない、飲まないとイライラする、仕事や家庭に支障がある |
| 薬物依存・処方薬依存 | 睡眠薬・抗不安薬・鎮痛薬などをやめられない、量が増えてきている |
| ギャンブル依存 | パチンコ・競馬・オンラインカジノなどでやめられない、借金や家族関係に問題が生じている |
| スマホ・ネット依存 | スマホが手放せず、仕事や学業、睡眠に支障がある |
| 性的依存(性行動・ポルノ) | 性的な衝動が抑えられず、繰り返し後悔する行動をしてしまう |
| 買い物依存 | 不必要な買い物を繰り返し、経済的に苦しくなる |
これらは「自分の意思ではやめられない状態」になっていることが特徴です。
依存症の症状とサイン
依存症には共通して、以下のようなサインがあります。
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「やめよう」と思ってもやめられない
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使いすぎ・やりすぎて後悔するのに繰り返してしまう
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他人に隠す、嘘をつく、孤立する
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日常生活に支障が出ている(仕事・家族関係・健康など)
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やめるとイライラや不安、落ち着かない感じが強くなる
こうした状況に悩んでいる方の多くは、「自分はまだ大丈夫」と感じていることも少なくありません。
依存症の原因について
依存症の背景には、以下のような要因が絡んでいることがあります。
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ストレスやトラウマ
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孤独感や自己肯定感の低下
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発達特性(ADHDなど)との関連
つまり、依存症は「その人なりの対処法として身につけてきた行動」であり、非難されるべきことではありません。
依存症の治療法について
依存症治療の基本は、「やめる」ことだけでなく、「どうすればやめ続けられるか」を一緒に考えることです。
1. 医師との定期的な対話
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ご本人の気持ちを否定せず、少しずつ状況を整理していきます
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「やめたほうがいいのはわかっているけど怖い」という気持ちも大切に扱います
2. 必要に応じた薬物療法
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不安や不眠、イライラなどに対して補助的に薬を使う場合もあります
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薬物依存がある場合は、慎重に処方内容を見直します
3. 心理士・精神保健福祉士との連携
4. 再発予防のサポート
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トリガー(引き金)となる状況を一緒に探り、予防策を考えます
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継続的な通院と信頼関係が再発防止につながります
依存症についてのよくある質問
Q1. 自分では「依存症」だと思いたくないのですが…
A1. 多くの方がそう感じておられます。当院では「ラベルを貼ること」よりも「困っていること」に焦点を当てています。まずは今のつらさを話してください。
Q2. 通院を家族に知られたくないのですが可能ですか?
A2. もちろん可能です。個人情報は厳密に管理しています。ご希望に応じて診断書の発行や記録の工夫もいたします。
Q3. すぐにやめないといけないですか?
A3. 状況によりますが、無理にやめようとするとかえって反動が強くなることもあります。ご本人の気持ちを尊重しながら進めていきます。
Q4. 減酒薬は処方できますか?
A4. 減酒薬であるナルメフェン(商品名:セリンクロ)は当院では処方できません。なお、断酒補助薬であるアカンプロサート(商品名:レグテクト)は処方できます。
院長より
依存症の治療には、「やめた後の生活」を一緒に作っていく視点が不可欠です。
私たち「あすを生きるメンタルクリニック吉祥寺」では、ただやめるのではなく、やめた後も心が満たされるように支援していきます。
一人で抱え込まず、まずはお気持ちだけでも聞かせてください。
依存に悩んできた過去は、決してその人の価値を下げるものではありません。
一緒に新しい選択肢を探していきましょう。
