開業2か月を振り返って――この1か月でやったこと・考えたこと・これからのこと|吉祥寺の精神科 あすを生きるメンタルクリニック
前回はアビリティーズジャスコ武蔵境センターの施設紹介でした。今回はこの1か月ほどで取り組んだこと、考えたこと、そして今後の展望などをまとめてみます。
当日の初診枠を設けました
これまでGoogleでクチコミを書いてくださった8名の皆さまには、改めて心より感謝いたします。クチコミの影響力の大きさに正直驚いています。そのおかげもあって、初診の方が途絶えることなくご予約およびご来院いただけるようになりました。
その一方で、比較的緊急に受診したい方をすぐにお受けできない事態も生じるようになりました。そこで、当日でも緊急で受診できるよう、当日の初診枠を少なくとも1枠確保することにしました。
当日枠は当面は本Webサイトの『お知らせ』とGoogleの『投稿』でお知らせします。当面は当日の朝よりお電話にて予約を受け付けております。記事をアップ後にお電話ください。
実際に当日枠をご利用いただいた方は、想定どおりの層でした。すぐに休職が必要な方や、学校に行けなくなった高校生などが中心です。再診の方が増えるにつれて初診枠は少なくなっていきますが、できる限り当日の初診枠を確保し続けていく予定です。
入院が必要なほど症状が重い方は、当院の当日枠ではなく、病棟もある医療機関の受診をご検討ください。
当日の再診枠を設けました
ありがたいことに、多くの方が2回目以降もご来院くださっています。しかし、初診の受け入れを重視するあまり、再診の方が予約を取りにくい状況が生じてしまいました。特に、休職のために診断書が必要になったタイミングでご来院いただけないのは大きな問題です。
そのため、再診枠も多めに設けることにしました。空き状況を見ながら随時微調整していますので、その日の再診枠がまったくないという事態が起きないよう努めます。
ただし、今後再診の方がさらに増えると、枠が取れない状況が生じる可能性は否定できません。その場合はお電話でご連絡いただけますと幸いです。
後述のとおり、当院はできる限り19時(土日は18時)を超えての診察はしない方針です。当日臨時で受診を希望される方は、できるだけ早い時間帯にご連絡をお願いします。
当日キャンセルはなるべく減らしたい
引き続き、初診・再診ともに無断キャンセルはほぼなく、初診時の詳細な問診にもほぼお答えいただけています。体調の優れないなかでご対応いただいていることに、心から感謝しています。
体調不良などによる当日キャンセルはやむを得ません。ただ、率直に申し上げると、「その枠があれば緊急性の高い方が受診できたのに……」という気持ちも正直あります。当日キャンセルを減らす仕組みづくりも今後の重要な課題と考えています。
やむを得ない事情がある場合はもちろん仕方ありませんが、特にお昼前までの初診の方については、できるだけ前日の診察時間内にキャンセルまたは予約変更していただけますと助かります。
スタッフが疲弊しない働き方を
集患に必死になるあまり、スタッフへの配慮が後回しになっていた面は否定できません。安定した組織を運営することが、ひいては患者さんのためにもなります。この点はぜひご理解ください。
今後患者さんが増えた場合でも、19時(土日は18時)を超えての診察はできるだけしない枠組みを設ける予定です。スタッフにはできる限り定時で帰ってもらいます。クリニックを無理なく安定して運営し続けることが、長期的に患者さんの利益になると考えているからです。
以前勤務していたクリニックでは、定時を軽く超えて診察してしまうことが常態化していました。いま振り返ると、スタッフの皆さんには本当に申し訳なかったと思っています。
ADHDの治療薬をどうするか
現状、コンサータの新規処方が基本的にできない状況が続いており、ADHDの治療薬をどう考えるかは難しい問題です。コンサータの処方を前提として受診を希望される方も散見されますが、当院でコンサータを処方することを確約することはできません。それは将来的にコンサータの流通が改善された場合でも同様です。この点はあらかじめご了承ください。
コンサータについては2026年3月13日のブログもご参照ください。
地域に出ていくクリニックを
相談員を中心とした外部機関との連携を掲げながらも、まだまだ取り組みは途上です。今後はこれまで以上にスタッフを地域に送り出していく予定です。
また、どんな患者さんにとっても当院が最善の選択肢とは限りません。より適切な医療機関がある場合にはそちらをおすすめすることもあります。この点もご承知おきください。
患者層について
当院は大手クリニックとはずいぶん患者層が異なります。高校生の割合がかなり高く、また女性の多さも当初の予想を超えていました。さらに、ご夫婦や親子でご来院くださる方も何組もいらっしゃいます。
「ただ薬をもらうだけ」以上のことを期待されてご来院されていることが、日々の診察のなかで伝わってきます。私一人でそのご期待に応えられる自信はありませんが、心理士などのスタッフの力も借りながら、できる限りご期待に沿えるよう精進していきたいと思っています。
結局は、人と人のつながりが重要
私はこれまで、属人的な要素を徹底的に排除した複数のクリニックで勤務した経験があります。その経験を経て、生成AIが急速に普及するいまの時代だからこそ、最終的に必要とされるのは人と人の関係を大切にするクリニックだと確信しています。この考えは2025年11月3日のブログでも述べたとおりです。
今後の難題
いずれ当院も複数の医師を配置する体制をとらざるを得ない時期が来るかもしれません。しかしクリニックを拡大する上で最も難しいのは、患者さんが「また来たい」と思える精神科医を安定的に確保することだと思っています。複数のクリニックを転々とされた経験のある患者さんであれば、きっとそれに深く同意してくださるのではないでしょうか。
まず私自身がそのような医師でなければなりません。そして将来加わる医師にも、患者さんのご期待に応えてもらわなければなりません。いつかは当院もその大きな課題に挑む日が来るでしょう。
おわりに
当院はまだまだ船出したばかり。ようやく港を出たあたりかもしれません。課題は山積みです。これからも患者さんにご不便をおかけすることがあるかと思いますが、そのたびにスタッフ一同、愚直に課題と向き合い続けていきます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
大西啓介/精神保健指定医/精神科専門医
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